SSブログ

外来種ザリガニは駆除か共生か、それが問題だ。 [生物]

ビオトープを埋め尽くしていた枯葉が気になっていた。昨日日曜日、ビオトープ「東雲二丁目公園PES」の枯葉の掃除をした。土曜日、清澄白河花壇の会の備品「熊手」を借用してきた。枯葉とともに「ザリガニ」が一緒に掻き出された。40匹を狩猟した。かけつけたNPO管理責任者の幅さんも現実をみて驚いていた。

ザリガニは生き物の少ない都心の子供たちにとっては唯一の手に取れる「生き物」である。夏の「ビオトープ」はザリガニ駆除を名目に子供たちの「遊び場」になっている。

今、ビオトープを管理している江東区水辺と緑の課主催で「生物多様性」をキーワードに11月22日から1月23日までの8回の「環境講座」が行われている。12月19日は本題の「生物多様性と外来種」であったが、出席できなかった。ザリガニ(アメリカ原産)はトンボのヤゴを食べたりすることや植生的にも外敵で「外来種」ということから「駆除」が適用されている。

ザリガニは「駆除か共生か」、これまでの講座の先生二人からは明快な回答は得られていない。

今、狩猟のザリガニは泥を吐かせるため、水を交換しながら生かされている。唐揚げの食用か、神聖な供養か。今朝、もう一度数えたら40匹のザリガニは35匹になっていた。「共食い」の饑餓状況にある。神学的にはけしからん状態である。

ザリガニの環境は『To be or not to be』~生か死かそれが問題だ~まさにマクベスの心境である。

ザリガニは子供たちの唯一の遊び友達 [生物]

~外来種ザリガニは駆除されるべきか~

「ザリガニ」には北日本に分布する日本固有の「ニホンザリガニ」とアメリカ原産の外来種「アメリカザリガニ」の二種があるが、昭和以降は「アメリカザリガニ」が身近になったことからアメリカザリガニの方を指すことが多いとのこと。「ザリガニ」は江戸時代の文献から「辣咕」の漢字表記が見られる。
現在ニホンザリガニは北海道、青森県、岩手県、秋田県の一道三県に少数が分布するのみで、2000年に環境省レッドリストの絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されている。
一方アメリカザリガニは2004年にいわゆる「外来生物法」が制定された時、「外来種」と指定されて翌年の法の施行に基づいて“生態系等に影響を及ぼす侵略的な外来生物を防除する”対象になった。このときからザリガニは不運にも不都合な存在になってしまった。そこには外来種としてザリガニの次のような経緯があった。

《外来種としての経緯》
アメリカザリガニはミシシッピ川流域を中心とした北アメリカ南東部を原産とするいわゆる外来種である。日本に移入されたのは1927年(昭和2年)でウシガエルの餌用として神奈川県鎌倉岩瀬の鎌倉食用蛙養殖場に20匹持ち込まれた。その後、養殖池から逃げ出したものが1960年頃には九州まで分布域を広がった。人の手に持ち込まれたことから分布地は都市近郊に点在することになった。

・食材としてのザリガニ
アメリカ南部、特にルイジアナ州の郷土料理の具として、又フランス料理や中国料理の食材として頻繁に使われている。日本でも外国料理店や料亭などでザリガニ料理として出される場合があるが、全国的には食用として認知されていない。

・観賞用飼育
水槽で観賞用として飼育されたり、学校の教材として飼育されたりしている。

・ザリガニ釣り
日本では、ザリガニ釣りは子供の遊びとして知られている。

ビオトープのザリガニは外来種として駆除されるべきか。江東区ネイチャーリーダー講座の二人の講師に聴いた。

・中村俊彦氏(千葉県立中央博物館・生物多様性センター)は「バランスの問題」として駆除には言及しなかった。(09/11/22)

・亀山 章氏(東京農工大学名誉教授)は「ザリガニは都心では唯一の身近な生き物になってしまった。子供の遊びとしても大切。ザリガニ専門の池があってもいいのではないか」と肯定的な意見。(09/12/12)

都心には昆虫が少なくなり、蛙が生息できず、蛇も棲まないといった環境にあって2010年に名古屋で開催される『生物多様性条約第10回締約会議(COP10)』ではどんな施策が話されるのだろうか。



この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。