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ヒートアイランドとザリガニと子供たちと [ビオトープ]

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◇江東区の環境政策として施行してきた「ポケットエコスペース」(PES)、いわゆる「ビオトープ」の運営には現実的な諸問題を抱えている。一つは、今年の猛暑の異常天候もさることながら、次から次へとうち立てられる超高層ビル建設の中にあって、大都市空間における当初の「ビオトープ」の定義は成り立っているのかという根本的な問題である。夏冬関係なく稼働しているエアコンが醸し出す上昇気流は龍の如し超高層ビルを駆け上がっていく、いわゆる「ヒートアイランド現象」である。以前に夏の一ヶ月間の水量を測定したが、小さなビオトープの水量は一夜にして50mmも60mmも上昇気流として舞い上がってしまう。2リットルペットボトル換算にすると、一日平均500本分が上昇気流となって消えていた。
二つ目の問題はアメリカ・ザリガニの問題である。外来種が問題とは言え、繁殖力の強いザリガニは完全な駆除はできない。どんなに干し上げても熱処理でもしない限り完全駆逐はできない。そもそもザリガニがカメや金魚と同じようにお店で買えること自身が矛盾している。
三つ目の問題は、もはや大都会にはトンボもバッタも居なくなってしまったことである。子供たちが手短で遊べる生物は唯一「ザリガニ」である。ビオトープはザリガニの釣り場となり、釣り竿代わりに周りの立木の枝を折る。とうとうく立木が全くなくなってしまった。また、近くのU字溝の蓋を持ち出し足場を作るなど子供たちの創意工夫には叶わない。ビオトープは子供たちとって「じゃぶじゃぶ池」同様に格好の遊び場なのである。底上げした土や水際を整えてもいつのまにか元の木阿弥となる。
以上、ここ2~3年間の「ビオトープ」管理経験から政策の見直しを提言したい。

 

 


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